最近TVCMなどで目にする機会が多い「AGA治療」
「薄毛はクリニックで治す時代」などのキャッチが躍っており、否が応でも期待が高まりますね!何といっても自分の髪が一番!
「カツラや増毛などしたくない」というのが本音ですよね。
実際私もそうですし、上司もAGA治療に救われたと言っております。
その上司ですが、30代後半から剃りこみのあたりが薄くなり、40過ぎてから「やばい」状態に。その時は、カツラつけるしかないと本気で思ったそうです。
そこで、「ダメもとで」と始めたのが「AGA治療」
今では、ほぼ元通りの状態まで回復しており、「髪の悩みよさらば」の状態です。
但し、注意点などもあるようで、上司からのヒアリングや自身で調査した結果、毛髪診断士としての観点から内容をまとめました。
「これから始めたいが不安がある」、「体に悪影響がありそう」、「本当に効くのかな」
たぶん髪を気にしている皆様には詳しい説明は不要だと思いますが、これから始めようとしている人向けに「AGAとは何ぞや」から説明し、少しでも不安や疑問点を払拭できればと思います。
1.AGAとは
2.効果の見込める最新の治療法
3.効果が出ない人がやってしまっている失敗行動
4.都内でAGA治療を受けられる店舗5選
5.まとめ
1.AGAとは
AGAとは、Androgenetic Alopeciaの略で「男性型脱毛症」の意味になります。
成人男性にみられる髪が薄くなる状態のことで、思春期以降に現れる男性の悩みの一つです。特に、若い男性には深刻な悩みで、それがもとでいじめに遭ったり、ひきこもってしまうなどのこともあるそうです。まさに世の男性にとっては悪夢以外の何物でもないでしょう。
原因として過去諸説ありましたが、現在では「男性ホルモンが関係している」ことが明らかになっています。
俗に言う遺伝というのも、男性ホルモンが関係しやすい体質ということになります。
では、その男性ホルモンがどのように作用して薄毛になっていくかを取り上げてみます。
男性ホルモン自体は男性が男性らしくある為に必要なもので、それ自体では薄毛になりません。
しかし、薄毛になりやすい体質の人は、悪い男性ホルモンを作る働きがある『5aリダクターゼ』と呼ばれる物質が多いと考えられます。
その5αリダクターゼが男性ホルモンと結合し「5αジヒドロテストステロン(5αDHT)」という極悪物質に変えてしまうのですね。 そして、それが毛母細胞内のミトコンドリアに作用する事で、髪の生成が行われづらくなり薄毛になっていきます。また、皮脂腺にも作用し脂の分泌までも増えていきます。 薄毛になる人の初期症状に 「脂っぽくなった」、 「抜け毛が増えてきた」、 「髪が伸びなくなった」がありますが、もとをただせば「5αリダクターゼ」に行きつくという訳です。 これ以外にも様々な外的要因(ストレス・食生活・ヘアケア・酸性カラーなど)が絡んで薄毛が進行していきます。
因みに、この「5αリダクターゼ」という酵素ができやすい体質というのは、性別を司るX染色体に関係していて、父親由来というよりはX染色体が2つある母親由来が濃いことになります。
尚、女性における男性型脱毛症というものもあり、閉経後のご婦人に薄毛が見られることがあります。ただし、男性の様にツルツル状態になることは非常にまれで、分け目やつむじが広がって見えボリュームが出なくなるぐらいでとどまることが多いようです。いま、ご婦人の間でウィッグが大人気というのもうなずけますね。
「おやじが薄いから俺も」ということでは無かったんですね!お父様が薄い人、悲観しなくても良いのではと思います。
2.効果の見込める最新の治療法
「ハゲを治す薬ができたらノーベル賞もの」といわれますが、実際に完ぺきではないもののかなり期待を持てる「薬」が出てきました。
その薬の成分名は、「ミノキシジル」と「フェナステリド」で、れっきとした医薬品です。
元々ミノキシジルは「降圧剤」として、フェナステリドは「前立腺肥大症・前立腺癌」の治療薬として開発されたものですが、投薬中に思わぬ副作用が見つかったという訳です。
なんと、髪がふさふさになる人が多数出てきたことから「発毛剤」として承認されたという経緯があります。
◆ミノキシジル
日本では大正製薬の「リアップ」に含まれている成分で有名ですが、濃度としては数パーセントしか含まれておりません(効果がないわけではありませんよ!)
これは、医師の診察、処方を受けて投薬するわけではないため、安全マージンを高くしているのではと考えられます。小さなお子さんがパパの真似してということも考えられなくもないですからね。
aga治療では医師から処方される為、最高60パーセントまで濃度を高めることができるとされます。
その作用機序ですが、5αDHTがミトコンドリアに作用してATPの生産を阻害する一連の流れのどこかに作用しているのではないかという、まだはっきりと解明されているわけではない状況のようです。
引用:stnv基礎医学研究室(http://www.stnv.net/med/atp.htm)
また、開発段階で3名、市販化されたリアップで3名の因果関係は不明とされてはいるものの死亡例があるようですから、しっかり医師の診察を受けて処方してもらうことが重要だと思います。
◆フェナステリド
プロペシアの商品名で販売されている成分です。
この成分は、5αリダクターゼの働きを阻害することで5αDHTの生成を防ぐ作用があります。
その為、薄毛へと至る過程を阻止することができることから、かなり期待の持てる成分といえます。
副作用に関しても、男性が使用する場合において目立ったものは無いように感じます。
一部、性欲減退などの話は聞きますが、、、。
但し、女性は使用不可とされており、特に妊娠中は厳禁です。
これは、特に男児を身ごもっている場合ですが、男性ホルモンをコントロールする成分になる為、重篤な障害が発生する可能性があります。
その作用の恐ろしさは「薬に触れるだけでもダメ」ですので、うっかり触ってしまわぬよう薬の管理をしっかり行う必要があります。
上記のことから、これらの成分を使った薬では、従来の「血行促進」や「毛根に栄養分を」などの育毛剤といわれている物とは全くの別物となります。
但し、効果が期待できる分、副作用等の問題、既往症や現疾患によっては服用不可のことも考えられますので、必ず医師の診察を受けて処方してもらうようにしてください。
フェナステリドは、安価なジェネリック薬も出ていますので、費用の面でも敷居が低くなっています。
3.効果が出ない人がやってしまっている失敗行動
「AGA治療」については、普段のシャンプーの仕方や育毛剤を使うこととは、そのことから発生する結果に大きな違いが出てきます。
それこそWEBで検索すると膨大な情報があり、そのどれもがまことしやかに結果を並べています。その情報の中から選択するのはご自身となるのですが、しっかりと臨床試験を経て承認された薬と同列に語ることは出来ません。
その為、誤った情報を信じて対策を講じても、効果が出ないでaga治療を断念してしまっている人もいます。これからご紹介する話は、そういった失敗に陥らないためにも知っておいて損はないと思います。
●効果の無い幹細胞培養液を利用している
幹細胞培養液を用いた発毛法があり、その成分中のFGF7という成長因子は、発毛の効果が認められているのですが、溶液中では1週間ほどで活性を失ってしまうため、フリーズドライ化し粉末で保存したものでなければ効果が期待できないこととなります。
溶液で販売されている商品は、その活性度合いが低いものなのかもしれません。 この方法は、副作用がありませんので、薬を服用することに抵抗がある人にはお勧めできます。薬を使うより成功率は下がりますが、毛穴掃除や育毛剤よりは良いと思いますし、専門クリニックもあります。
●始めたら3~6ヶ月は頑張ろう
通常、髪の成長する期間は、男性で5年前後、女性で7年前後といわれ、その後成長をやめて3~6か月ぐらいの間に自然に脱毛します。
ひと月に髪が伸びるスピードは約1cmですので、男性は60cm前後、女性は80~90cm位の長さが髪を伸ばせる限度となります。
また、アジア系人の頭髪本数が約10~12万本といわれており、5年でランダムに入れ替わっていることから、正常な抜け毛の本数は50本前後と計算でき、これを毛周期(ヘアサイクル)と呼びます。
この正常な毛周期が、5αDHTの作用で短くなっていく、、、。つまり36ヵ月や24か月で成長をやめてしまい生え変わりスタンバイの状態になると、抜け毛が増えるとともに髪も細くなっていくということになります。
男性の場合1日50本~100本の生え変わり(抜け毛)があり、3週間から3か月の待機期間をもって髪が生えてきます。その後の髪の伸びるスピードが1か月1センチですので、始めてすぐ実感できることはありません。
頭髪10万本の内、1日100本×30日×3か月で約1万本弱ですから、頭髪全体の1割しか入れ替わっていませんし、頭髪全体90%弱を占める成長期毛の気になる部分の髪が太く変化したとして、実感できる長さに髪が伸びるには3~6ヵ月かかります。
●自己判断で、そもそも薬効の期待できない脱毛症に使用している
▼「AGA」治療の期待できる脱毛症
・男性型脱毛
・脂漏性脱毛(男性型による)
▼効果が期待できないかほぼ無い脱毛症又は使用不可
・脂漏性脱毛(間違ったヘアケアによる)
・粃糠性(ひこう性)脱毛 皮膚の入れ替わりサイクルの異常 間違ったヘアケアや薬剤刺激 尋常性乾癬なども
・円形脱毛症 自己免疫システムの異常 ストレスが関係していることが多い
・薬の副作用 抗がん剤 ピルの服用などで起こることもある
・女性における男性型脱毛 閉経後に起こることがある
・脱毛を起こす疾患 梅毒などでびまん性(虫食い状)に脱毛 貧血症(細い髪や折れることも)
・過度のダイエット 栄養不足で髪の生成に支障をきたすことも
・産後の脱毛 ホルモンバランスの変化により脱毛が抑制され、出産後その期間分が一斉に脱毛
・牽引性脱毛 長期のひっつめたスタイルやポニーテール・エクステなどで引っ張られている部分が薄くなる
・トリコチロマニア 無意識に自身で髪を抜いている
AGA治療の対象にならない脱毛症は、原因が無くなればほぼ元に戻ることが特徴です。
このことから、あやしいサイトの使用前使用後の写真などに使われることが多いようです。
これだけ多岐にわたる脱毛の種類があるわけですから、自己判断せずに専門家に見てもらいましょう。
4.都内でAGA治療を受けられる店舗5選
都内でAGA治療を受けられる店舗をご紹介します。
特徴、費用もまとめているので、治療先を選ぶ際の参考にしてみて下さい。
・SBC 湘南美容クリニック
特徴:医師がじっくり時間を取って丁寧に診察してくれる。
低価格な治療費。
費用:フィナステリド1,800円は初回のみ(2回目以降は3,000円~8,200円)、内服+外用薬(月9,800円~19,800円)
・聖心美容クリニック(聖心毛髪再生外来)
特徴:毛髪治療の選択肢が最も多いAGA病院。
西洋医学から漢方まであるのはこの病院のみ。
費用:カウンセリングは無料から。フィナステリド5,940円28錠、ミノキシジル1か月分12,312円
・銀座総合美容クリニック
特徴:「フィナステリド」+「ミノキシジル」+「サプリメント」の治療薬を月17,500円と低価格で処方してくれる。
費用:月々17,500円~18,000円、他と比べると低価格。その分、有効成分の含有量が少な目との口コミも。
・AGAスキンクリニック
特徴:初回3,400円からとリーズナブルな価格設定からスタートできる。
薄毛で悩んだ先生が開発したオリジナルのAGA治療。
費用:フィナステリド6,000円、オリジナル発毛薬セット月14,000円~22,000円
5.まとめ
男性にとっては良い時代が到来したのかなと思います。まさに夢の時代の到来ですね。上司を見ていてもそう思います。特に、ミノキシジルとフェナステリドの同時服用がおすすめです。
但し、「AGA」治療が効かない脱毛症もありますので、自己判断せずに必ず医師の診断を受けるようにしてください。特に、妊娠期間中のパートナーがうっかり薬に触れないようご注意ください。できればその期間中は服用しない方が良いかもしれませんし、お子様をお作りになる予定のある方も、慎重にご検討ください。
その期間中は、幹細胞培養液タイプか増毛などで一時的にカバーするというのも一つの選択肢です。
男性型脱毛ですっかり脱毛しほぼ皮膚が露出している状態だと、元通りの状態に戻すことが難しいですが、チャレンジしてみる価値はあるかと思います。それも、時間が経てば経つほど可能性が低くなりますので、お早めに行動されることをお勧めします。
また、自身の髪が戻る可能性を試す前に「人工毛植毛」や「自毛植毛(移植)」をしてしまう人がいますが、二度と元の状態に戻りません。AGA治療が期待できる男性型脱毛の場合は、まずは治療を受けてみる価値があると思います。
以上、AGA治療まとめでした。
髪に悩める貴殿のお役になれば幸いです。
謎の毛髪診断士
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